次は「自分軸」についての執筆をしませんか?と
お話を頂いたので、年内に刊行できるように、
改めて「自分軸で生きるとは?」について考えていました。
わたしにとっての「自分軸」ってのは、
思考上にはありません。
だから、自分軸で生きるとは、ずばりこうである!
みたいなのは、どうしても言えないと思いました。
そのかわり、思考上で自分軸を見つけるよりも
(つまり、自分探しするよりも)
今、自分が着ている服、食べているもの、
選んでいる場所、住んでいる部屋…
そういう「ちいさな選択」に、
「自分軸」ってのが自ずと反映されているんだよ、
ということが伝えたいと思いました。
自分探しで迷走するくらいなら、
生活に溢れている自分のちいさな選択・決断に
意識的になってみること。
自分軸がない人などいないのです。
ただ、それに気付いていない人、あるいは
「それ」っていうものを言語化できないといけないって
思い込んでいる人がいるだけだと思っています。
わたしの自分軸は?と聞かれても答えられないけれど、
わたしのライフスタイル(衣食住)を見てもらえば
「それ」が全てわかります、と多分答えます。
大きな決断よりも、ちいさい決断の積み重ねに、
その人となりが現れる気がするのだから。
「日々の暮らしに溢れる、ちっさな意識」
あなどれない、といつも思っています。
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そう、先日Facebookに投稿しました。
あなどれないな、と思うからこそ、
こういう活動をしているわけですが。
最近、思ったことがあります。
わたしは、実家(名古屋)に月1くらいで帰ります。
中国で生まれ、6歳でやってきた日本。
最初の土地は埼玉県でした。
そこからすぐに三重県に引っ越し。
そのあと、高校卒業前に名古屋へ引っ越しして、
すぐさま大学進学で京都にうつります。
そんなもんだから、わたしは昔から
「自分のかえる場所を、自分でつくりたい」
とずっと思っていました。
どこかで「わたしにはかえる場所がない」
と思っていましたから、
例えば「地元ってどこ?」「出身は?」とか聞かれると、
いつも言葉に困っていたのです。
帰る家(場所)を創りたい。
「ここがわたしの居場所」と思えるところを創りたい。
そういう気持ちがずっとあったように思います。
で、月1回名古屋に帰るのは、
もちろん仕事の関係もありますが、両親の顔をちらっとだけでも見るため、
でもあるのです。
ただ、両親がいない時間…
わたしはどうも「家」にいたい気がありません。
いたくない、と思うわけではないのですが。
わたしにとって今の実家には
「自分の想いを込めたエネルギーがない」のです。
だから、両親がいないときはすぐに外に出ます。
カフェでずっと仕事しています(笑)
東京にいるときは、基本的に家にいるんですけどね。
そこにいることが自分の仕事の軸や
考え方の軸、そして
どのように生きていたいか?という軸を
思い出させてくれる場所だからなんです。
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自分軸、というものは
自分の暮らしや仕事、生活のありとあらゆる側面に
ちいさく分散して現れていると思います。
暮らしぶりに、自分の分身がたくさん転がっている、
と思ってみてください。
わたしが東京の家が大好きで、
いつもすぐにかえりたい、そこにいると安心する、
と思えるのは、やはりそこに
「自分」の分身がたくさん散らばっているから。
無意識ではありながらも、
自分の中心から選んだモノたちが溢れているから。
そして、その分身たちが集まって
わたしの「自分軸」を様々に思い出させてくれるのです。
なので、わたしの暮らしには
「断捨離」という言葉はほとんどありません(笑
引っ越しがとても楽です(捨てるものがあまりないから)
だから、冒頭でも書いたように
わたしは
「秦さんの自分軸って何ですか?」と聞かれても
具体的にはあまり説明できないのです。
総合的なライフスタイルを見て、察してくれ、となります(苦笑
それに、自分軸に対してムリに言語化しなければいけない、とも思っていません。
うまく説明して、かっこよく言ったとして、
「それ」が言葉になったときに、壊れちゃう世界ってあると思うから。
だから、「自分軸」を言語化したり、
確固たる形が見つかる以上にたいせつなのは、
「自分の人生に、自分軸が反映されている」と
思えるかどうか、
そしてそれを「探す意識」があるかどうか、だと思うんですよね。
「ない」という前提で探さない。
「ある」という前提で、あなたの自分軸を、自分なりに探していく。
その試行錯誤こそが、生きようとする人間が持つ葛藤の美しさであり、
かつその人なりの魅力に繋がるのだと思います。
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前、こんな記事を書きました。
そこで、こう、書いたのです。
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自分を見つめるもう一つの方法として、
インナーライフスタイルよりも
まずはアウターライフスタイルから変えてみる。
インナーにある価値観や考え方なんてのは
なかなか変えることが出来ないけれど、
アウターに見えている衣食住は、
内側の性格よりも、潜在意識の書きかえよりも
思った以上に簡単なのではないだろうか。
あなたのアウターライフスタイル(衣食住)は?
頭でっかちになって、インナーライフスタイルばかり
変えよう、変えよう、とあがいていない??
帰りたい、と思える家をつくること。
はやくでかけたい、と思える服をつくること。
自分がすきだ、と思う暮らしをつくること。
それが今のわたしのヴィジョンです。
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インナーライフスタイル(自分軸、自分の世界観)を固めること、
そして、探したり、さまよったり、決定しようと頑張ったりするのに疲れたら。
アウターライフスタイル(衣食住)の
自分らしさ充実に意識をむけてみて。
いくらがんばっても、
「暮らす」ことをベースに、
はじめて啓発というものは成り立つと思うのだから。