人間は、自分がネガティブな反応をしてしまう現象(結果の世界)に対して、
その現象や結果さえ変わってくれれば
自分の反応はおさまると思ってしまうため、
自分自身の中にある痛みに注目しないように、
意識を外に外に外に向けようとする、
そういった回避のプログラムをもっています。
その回避のプログラムはわたしたちに、
・自分に害を加えてくる人(加害者)
や
・悪い人、ダメな人、自分を責める人
や
・変わればいいのに、変わってくれればいいのにと思う他者や現実
という幻想を抱かせます。
自分を変えたい、自分のここやあそこを変えたい、というのも
実はひとつの回避プログラムです。
ほんとうは、変えたいものなど
変えたい人など、何一つありません。
ただ、”変えたい”とでも思って、
何かに問題意識を見出さないとやりきれない、
そのようにしなければ、痛みに対面しなければならない。
だから必死に、注意を他へ向け続けるために
いろいろなことに対する問題意識を引き起こします。
※ここで言う問題意識とは、ニュートラルな問題意識ではなく、
ブンブンと己を振り回すような破壊的エネルギーを持った感情と
セットになった問題意識のこと。
このような問題意識は、思考で起こります。
エゴの上で、と言ってもいいかもしれません。
ちょいと余談ですが、
思考の問題意識と、
ハラ(丹田)の問題意識は完全に正反対。
思考の問題意識には”善悪”がつきものです。
ハラの問題意識はもっと本能的なもの。
いわば、自分の本質的な部分に合わせての問題意識なので、
ハラの声を聞く、だとか
丹田をひらく、だとかすることによって
自分の本質的な問題意識とその答え=自分への問い(どう在りたい?)と答え
とつながります。(この辺の話はまた別の機会に。)
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ちょいと話をもどしましょう。
わたしたちが本当に変えたいと思っていることは、
他者や現実の中にはありません。
本当に苦しめられているのは
”痛みへの反応”の部分なのです。
例えば、お金に対して不安が生じてしまうとき。
もっとお金が欲しいと思うことでしょう。
もっとお金があったり、安定した収入があれば、
”こんな気持ちにならずに済むに違いない”と思って、
目の前のお金や数字に意識がいってしまいます。
また例えば、あなたの注意をひく他者があらわれたとしましょう。
言うことを聞かないこども、家族。
自分に優しくしてくれない恋人・パートナー。
傷つくことをしてくる、言ってくる他人。
それらの意識の注意をひくものでさえ、
ダミーにすぎません。
じゃあ、わたしが悪いの?
わたしの潜在意識が悪いの?
わたしの思い込みや、
過去の体験や、昔のトラウマが悪いの?
いいえ、実はそれもダミー。
本質的に、過去にも未来にも、なんの原因も、ありません。
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こんがらがってしまう人は、
まずこのようなことにトライしてみてください。
何かに対してネガティブな反応を示したとき、
自分が意識を”していること”と、
意識を”奪われていること”の違いに、気づいてみるのです。
そのほとんどが、意識をしているようで、
”させられていることばかり”だと気づくはずです。
わたしたちはそのような時、
習慣や身体的反応、
身体記憶(身体は実にさまざまな感情を記憶しています。)によって
”反応させられて”いるのです。
この無限ループに気づくことがとても大切。
お金がなくなったらどうしようという不安にかられたら、
そのことにまずは気づいて、こう問いかけてみる。
「今、その不安は、わたしが意識したものなのか、それとも意識”させられたもの”なのか?」
誰かに対してイライラしたり、とても腹が立ったときも、
そのことに気づいてただただそれを受け入れて、そして問うのです。
「今、このイライラは、わたしが選択したものなのか、それとも”させられている反応”なのか?」と。
もし、あなたが選択していないものならば、
「わたしは選択していないけれど、わたしはこのような反応をしているわ」
とただ受け入れてみます。
イライラしよう!だなんて決めていないけれど、
イライラしてしまっている自分がいるわ、と。
お金がなくなったらどうしようという不安は、自分は選択していない。
でも、そういう不安がやってきた、と。
自分で選択していませんから、
ただ起きていることとして受け入れるのみなのです。
あなたが意図的に選択したわけではないのですから、
あなたの中に問題を探させようとするその衝動に、
まずはストップをかけてあげる。
「わたしは選択をしていません。しかし、そのようなことが起きています。」
これが、まずはただ気づく、というステージ。
ニュートラルなゼロフィールドに意識を持っていくための方法です。
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このような問いかけをしていくことは、
自分の身体に記憶されたさまざまな潜在的感情や痛みに
アプローチするひとつの方法です。
身体が記憶した潜在的な感情や習慣、思い込みというのは、
筋肉が覚えてしまったり、
深いところでは骨が覚えてしまっていたりするので、
頭でどうこう考えても仕方がありません。
でも、反応が顔を出すとき、身体を通して
潜在的な感情や思い込みが顔を出します。
イライラしたときも、
ぎょっ!と拒否感を感じたときも
不安になったときも
モヤモヤしたときも、
すべて、深い部分の痛みは、反応を通して出てきているのです。
押さえ込む必要はありませんので、
身体には身体を通して「大丈夫」を伝える。
反応には反応を通して「大丈夫」を伝える。
感情には感情を通して「大丈夫」を、伝える。
目には目を、歯には歯を、ではありませんが
身体には身体を、です(笑)
そうやって、さまざまな伝え方があります。
講座などのお問い合わせをいただくのですが、
今募集しているELMプログラムは、そういった体感を使った
潜在意識のお勉強&ボディワークだらけのプログラム。
おかげさまで福岡・神戸・東京の体験ワークショップは
すべて満員御礼です。(キャンセル待ち)
(先日の福岡でのヒトコマ)
だからELMプログラム(えるむぷろぐらむ)は、
やる側も受ける側も
思った以上にハードです。(笑)
頭の中にキレイゴト溜め込むための場所ではないので、
痛みに触れます。
でも、ひとりじゃないから、そこは安心。
わたしも責任持って、触れる場、出せる場、解放の場をつくっている。
今ここライブ感満載の、
そういう真剣勝負な場であることもあり
いろいろ考えた結果
今期の3期(3月~6月の4ヶ月)以降は、
ELMプログラムを少しお休みすることに、しました。
いつ再開するかわかりません。
だからこそ、体験ワークショップのみなさまや、
新しい3期のみなさまも含め、
(あ、インストラクターのみんなも)
どうぞ宜しくお願いします。(*´ェ`*)
これは1期、かな?