悩んでいる時間を、自分を愛でる時間に。

先日、このようなことを金沢のトークライブで話しました。

例えばAさんは５０年かけてある答えにたどり着いたとしましょう。

Bさんは２５年かけて、同じ答えにたどり着きました。

その答えは同じであっても、
AさんとBさんの答えに詰まっているものはそれぞれ違います。

５０年という年月をかけて導いた答えには
それなりの重みがあります。

逆に、２５年でたどり着いてしまった答えには
５０年の半分の重みが詰まっています。

どれだけ詰まっているか、は別に重要ではありませんし、
どちらが良いとか正しいとかはありませんが、

どのようにしても、５０年かけた答えに、
２５年間で出た同じ答えに、

その充実さというものは勝てる気がしません。

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わたしが一つ前の記事で

「悩んでいる時間を、自分を愛でる時間に」

と書いたのはこのことです。

わたしたちは何かがあると早急になんとかしようとし、
できるだけ早く「正常な状態」に戻ろうとします。

しかし、早ければ早いほどいいってわけでもありません。

時間をかけて、自分のことをしっかり見つめ、

大切で大切で大切だからこそ
果実が成熟するのを待ちたい、ということもあるのです。

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目の前に悩んでいる人がいたら、
わたしは早急な手立てとして答えを差し出すことができます。

しかし、同時にその人の中にある

「自分を愛でる時間」を

奪うことにもなります。

その矛盾と葛藤を持ちながら

丁寧に答える。

そうするとどうしても、肝心なことが言えなかったりすることが多いです。

相手の迷う時間、わからない時間、なんとかなんとか脱出しようとする時間を短縮することはできても、

その人が迷う時間を味わいつくして味わいつくしてとことん味わってひょこっと出てくる

ものすごく大切な答えに導くことはできません。

結局、放置するしかないのです（笑）

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例えば今、この初級講座の後に続く

カウンセラー養成講座というものを開催しています。

ここで教えているスキルは、相手の迷う時間や
相手の中で閉じ込められた色々な想いを少しずつ解放する時間を奪わないよう、

カウンセラー側のあり方を整えていく、というスキルです。

その間、
カウンセリングする側は、

混沌とする相手、
怒りが湧いてくる相手、
焦ってくる相手、
もやもやしている相手、
イライラしてくる相手、
わからない、わからない、と言い続ける相手

と出会います。
必ず、出会います。

でも、
その時間を相手とどう過ごすか？

その時間を、一体どんな時間であると捉えて過ごすか？

なによりも重要なのはその時間に対するあり方なのです。

?

わたしたちは、かけがえのない身体をもち、
ひとりひとり違う構造と、ひとりひとり違う体験を抱えながら生きています。

もちろん、人によって押さえ込んでいる感情も
悲しかったけれど言えなかった言葉も、
後悔している場面も、
できるならもう一度やりなおしたいことも違います。

ただ、

時間は平等に流れていく。
これは幸か不幸か、とてつもなく冷酷にも、
とてつもなく優しくも流れる、

万人にとって当たり前の真実です。

その時の流れで、

自分にとって大切なものであればあるほど、
潜在意識は味わい深い体験を残したいと願いします。

とても大切な人を招く時、
愛する人にご飯を作ってあげる時。

下ごしらえに時間をかけて、
無駄に１から出汁をとってみては、
時間とエネルギーをかけるように。

わたしたちに用意された時間の刻み方を、

大切な人に対する時間の刻み方と同じように潜在意識は考えています。

だからなんですよね。

答えがすぐ出ないのも。
同じことで何度も悩むのも。
いくら考えたってわからないのも。

すべて、

自分を愛しているから。

すべて、

自分が大切だから。

すべて、

心が満たされる答えに出会うためだから。

だから、

すべて、大丈夫。

??

５０歳と２５歳。

この例えを出した理由は、わたしが２５歳だから。

時に、自分がこの年齢でこの知恵たちを知ってしまったがゆえに

体験できなかった色々なことがあるなぁ、と

残念に思うことがあります。

それは自分を卑下しているわけではなく。

ただただ、

もっと２５歳らしく、うだうだと悩んでみたかったなーとか、

みんなの「わからない」という感覚、

あともうちょい５年くらい感じていてもよかったなーとか、

ただそんな風に思うことがあるだけです。

こうなったなら、とことんこの自分を楽しむしかない！

と割り切っているので特に問題はないのですが、

わたしの目の前に、

わたしが見た答えと同じ答えを

５０年かけてたどり着いた人がいたなら・・・

どうしたって頭があがらないなぁ、と

そう思うわけです。

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